JOB

記者職

 編集局は新聞に不可欠なニュースを取材し、紙面と電子版の「北海道新聞デジタル」を作る仕事をしています。その使命は、読者である道民に必要な情報を、どこよりも早く正確に、分かりやすく伝えることにあります。
 編集局には、現場取材をする外勤と、紙面レイアウトや電子版製作などを担当する内勤の両部門があります。担当を外勤や内勤に固定せず、内外勤交流することを人事異動の基本にしていますので、記者職は本社編集局(内勤・外勤)、支社(外勤)、支局(外勤)と多くの職場で勤務します。

―外勤記者

 外勤部門には本社編集局の報道センター、経済部、運動部、くらし報道部、文化部、写真映像部のほか、道内9支社の報道部、道内38支局、さらには東京支社報道センター、大阪支社報道部、5ヵ所の海外支局と様々な職場があり、日々多彩なニュースを取材しています。

 記者の仕事の基本は、さまざまな人に会って話を聞き、現場に出向いてニュースを探すことです。人に会うこと、出歩くことが苦痛ではつとまりません。取材の積み重ねの中で自分を信頼し、情報をいち早く提供してくれる人を多く持つことが、スクープや質の高い記事につながります。

 集めた情報は、締め切り時間に間に合うように、パソコンを使って記事にまとめます。書いた記事や撮影した写真、動画は、デスクやキャップ、支局長のチェックを受けます。不十分な場合は、書き直しや追加取材を命じられることも少なくありません。必要に応じて「北海道新聞デジタル」で速報も行います。1年生記者であっても大スクープを取ってくれば、先輩たちの手助けを受けながら一面や社会面のトップを飾ることもあります。電子版では全国、全世界にも発信されます。新聞記者ならではのことでしょう。

外勤記者

外勤記者 社員インタビュー

記者職
編集局報道センター
田鍋 里奈

記者職
編集局報道センター
三島 今日子

記者職
編集局報道センター
岩木 由菜

記者職
編集局くらし報道部
神田 幸

―内勤記者

 内勤部門は本社の編集センターが担います。編集センターにはニュース編集グループ、プロジェクトグループ、校閲グループ、デザイングループがあり、総勢100人近くの記者たちが紙面と「北海道新聞デジタル」を作っています。

 編集センターは、全道の読者に共通して届ける紙面(本版)を担当しています。自社の記事に加え、国内外から殺到する通信社や友好社の記事を取捨選択し、どの面にどんな扱いで収めるのかを決め、見出しをつけてレイアウトしていきます。オピニオン面など時事ニュースに即した特集面も受け持っています。

 デジタルの「北海道新聞デジタル」も編集センターが担当しています。読者の手元に新聞を届けるよりも早い段階で、ニュースを電子版に掲載することが増えています。動くグラフィックや動画を駆使した電子版ならではの記事「デジタル発」は、出稿部門の記者やデスクとアイデアを出し合いながらつくり込みます。LINEやツイッター、インスタグラムなどによる発信もしています。

内勤記者

 新聞記事で最も重視されることは正確性です。編集センター校閲グループは、記事の内容が正確で適切かどうかを最終チェックする重要な役割を担っています。ニュースが締め切り時間間際に飛び込んでくることも少なくありません。限られた時間の中で間違いを見つけるには、用字用語をはじめとする国語力はもちろん、ニュースに関する最新で幅広い知識と洞察力が求められるのです。

 地域面や「くらし」などの紙面編集は、2019年秋にグループ会社「北海道新聞HotMedia」に委託しました。地域面は「地域密着」をうたう道新の強力な武器。HotMediaの人材による受託態勢が整うまで、道新の社員がHotMedia社に出向して業務を行っています。本版、地域面、電子版いずれも読者に分かりやすい見出しを付け、読みやすいレイアウトになるよう工夫を凝らさなければならず、高い能力が求められます。

 新聞や電子版を料理に例えるなら、取材記者は食材の提供者、編集センターの記者はコックということになります。食材の鮮度、栄養価値(ニュースバリュー)を見極める知性と感性、一定の時間までに完成させる手際の良さが求められます。

 道新は内外勤交流を人事異動の基本にしているので、記者職の大半は内勤経験者です。時間に追われながらの内勤部門の作業には辛さもありますが、その経験は取材記者の仕事にも大いに役立ちます。

内勤記者 社員インタビュー

記者職
編集局編集センター
喜代吉 健介

記者職
編集局編集センター
増田 隼斗

記者職
編集局編集センター
福島 なな

―支社、支局

 道内9支社の各報道部には、10~20人程度記者が配置され、市政や警察、経済、教育などの担当に分かれて取材をします。取材エリアは支社の所在する市と周辺の市町村ですが、大きな事件や選挙報道の際には近隣支局の応援も行います。

支社、総・支局
支社、総・支局

 担当する地域の人口規模などに応じて、支局には1人~4人が配置されています。取材を通じて住民との関わりも深くなることから、地域の人々と直接ふれ合う「道新の顔」としての役割を担うことになります。

支社・支局 社員インタビュー

記者職
千歳支局
高木 緑

記者職
岩内支局
前野 貴大

記者職
東京支社編集局報道センター
松下 文音

記者職
帯広支社報道部
沼田 駿

記者職
帯広支社報道部
西山 花音

―海外支局

 ワシントン、モスクワ、北京、ソウルの主要都市に加え、北海道とつながりの深いロシア・ユジノサハリンスクに取材拠点があります。

 

 駐在する記者たちは、激動する世界の動きに目を光らせ、駐在国だけではなく、各国の取材に飛び回っています。国際ニュースの取材はもちろん、北海道に関連した動きを注意深く見つめ、記事にしています。海外での勤務は、記者としての相当な実力がついた後になります。

海外支局

海外支局 社員インタビュー

記者職
東京支社編集局報道センター北京駐在
古田 夏也

―記者教育

 編集局には、新入社員をはじめ、若手、デスクなど各年代の記者のスキルアップを支援する専門部署があります。
 編集局長直属の組織として2019年7月に発足した記者育成本部です。全国の新聞社の中でも、編集局にこうした部署を設けるのは珍しい取り組みです。

 外勤、内勤のベテラン記者6人が所属し、カリキュラムの編成や相談業務にあたっています。さらに講師として警察や政治など各分野の専門記者が加わり、「事件・事故ワーク」や「分かりやすく書く文章術」といった、キャリアに応じたさまざまな研修を実施しています。
 特に新入社員に対しては入社前からさまざまな形で寄り添い、きめ細やかで実践的な記者教育に努めています。

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