記者職
編集局文化部
長 道香
文化部で、音楽を担当しています。一言に「音楽」といっても、ポピュラー音楽の新譜紹介からクラシック演奏会の告知や公演批評、オペラの稽古やホール運営の取材など幅広いです。現代音楽の研究会について告知の記事を出した際、会場で隣に座った人が自分の書いた記事を握りしめていたのには驚きました。話しかけてみると、「記事を読んで夕張から札幌まで来た」と。道新の影響力を目の当たりにするとともに、やりがいを感じました。
文化部の記者を紹介してもらい、インターンシップをしたのがきっかけです。出会った記者の「自分の視点は持ちつつ、常に何事からも吸収し続けようとする」姿勢に憧れました。この仕事なら一生成長し続けられると思いました。演奏会やオペラの稽古などを見に行き、文章を書いて指摘をもらう。それ自体も、とても楽しかったです。また、「自分の視点」を見つけられずにいたので、生まれ故郷の北海道で自分を見つめ直したいとも思いました。
やっていて良かったことは、大学の勉強です。専攻が音楽だったため、今の仕事に直結する部分があります。一方で、もっと勉強していれば、より取材相手に深く迫れたとも感じます。同じ人に取材していても、持っている知識量によって相手から引き出せる内容や書ける記事の方向性が変わってきます。また海外奏者との取材も多いため、語学も勉強しておくべきでした。取材相手の言語が理解できれば、より密度の濃い取材ができます。
新しい視点を提供し、読む人の記憶に残る記事が書きたいです。そのためには、一つの物事を多角的に捉えることのできる視野の広さが必要だと思います。今は学生時代から勉強してきた音楽を担当していますが、記者として幅を広げられるよう他の分野にも挑戦し、いろいろな地域の幅広い年代の人に出会い、たくさん話を聞いていきたいです。文章を書くことについては、抽象的な言葉に逃げずに、根拠が明確な記事を目指したいです。
※記載の所属・担当業務内容は執筆時点(2022年11月)のものです。
札幌市内の中島公園がお気に入りです。園内にある札幌コンサートホール・キタラは取材でもよく訪れる場所。休みの日も演奏会を聴きに行ったり、ランニングで前を通ったりします。自然豊かな場所なので、記事や取材のことなどで考えが煮詰まっているときに良いリフレッシュができ、私の中での「パワースポット」になっています。ランニングの後は、お気に入りの入浴剤を熱い湯船に投入して入浴するのが休みの日のルーティーンです。