INTERVIEW

先輩社員

記者職
東京支社編集局報道センターモスクワ駐在 
則定 隆史

現在の仕事

 ロシアの内政、外交を取材し、記事を書いています。担当範囲はロシア国内にとどまらず、ベラルーシやウクライナなどロシアと関わりの深い旧ソ連諸国にも及びます。ロシアの主要メディアを日々チェックし、情報を集めることが取材の第一歩になりますが、記事を書くにはできるだけ多くの関係者に話を聞き、現場に足を運ぶことも大切です。泊まりがけでロシアの国内外に出張に行くこともできます。また、北海道の地元紙として北方領土問題をめぐる動きをロシア側で取材することも重要な使命です。東京報道センターや根室支局、ユジノサハリンスク駐在などと連携し、北海道新聞の取材網を生かした日ロ関係の報道にも力を入れています。

仕事中の写真

入社してからの一番の試練・失敗談。また、どう乗り越えたか

 2016年夏にユジノサハリンスク駐在に着任して間もなく、北方領土の連載記事に取り組みました。当時はプーチン大統領の11年ぶりの来日を12月に控え、領土交渉の行方に大きな注目が集まっていた時期でした。しかし、ロシアのビザを取得した日本人が島を訪問することはロシアの管轄権を認めることになり、日本政府も自粛を求めています。そのため、支局のロシア人助手を択捉、国後、色丹の各島の取材に派遣し、開発が進む島の現状やロシア人島民の声を広く深く伝えることができました。

仕事をする上で大切にしていること

 北方領土問題や平和条約締結交渉など政治的な側面から語られることが多いロシアですが、北海道にとっては経済協力や自治体などの交流も盛んな隣国です。海外にいながらも、北海道の読者が知りたい情報は何かを常に意識し、地元紙としての視点を忘れないことが大切だと思っています。

道新で働くことのやりがい、魅力

 北海道内から東京、海外に至るまで幅広いフィールドで取材ができることだと思います。初任地の紋別や函館での勤務は、関西出身の私にとって北海道を学ぶ貴重な経験になりました。東京では主に日ロ関係の取材を長く担当しましたが、北海道内の読者にとどまらず、外務省などの政府関係者やロシアに進出する日本企業の関係者からも記事に対する意見や感想を直接聞く機会が多く、仕事の励みになりました。

※記載の所属・担当業務内容は執筆時点(2020年12月)のものです。

入社後の経歴

2003年5月入社

紋別支局

2005年7月

本社編集本部

2009年7月

函館支社報道部

2013年7月

東京支社報道センター

2016年7月

ユジノサハリンスク駐在

2018年7月

東京支社報道センター

2020年9月

現職場

休みの日の過ごし方

 散歩をしたり、外食や買い物に出かけたりしています。モスクワ市内には美術館や、バレエ・オペラ、クラシック音楽の劇場がたくさんあり、日本ではまったくといっていいほど機会のなかった芸術鑑賞も時々楽しんでいます。レストランではロシア料理はもちろん、日本でも注目が高まっているグルジア料理も普及しています。鶏肉をニンニクとクリームソースで煮込んだ「シュクメルリ」やチーズ入りのパン「ハチャプリ」などが代表的で、日本人の口にとても合うおいしさです。

休みの日