INTERVIEW

先輩社員

記者職 東京支社編集局報道センター 
工藤 雄高

2009年入社。本社編集局運動部、名寄支局、本社編集局編集本部を経て2015年7月より現職場

現在の仕事

 農林水産省の取材を主に担当しています。国の農政は北海道の基幹産業である農業を大きく左右します。政策決定の過程では、農水省、政治家、農業団体などが駆け引きを繰り広げ、落としどころを探ることが多く、政策の意義や背景を記事で伝えるために各所から話を聞きます。農林水産品の関税削減・撤廃が含まれる環太平洋連携協定(TPP)など通商政策の取材も担当しており、国同士の交渉を取材するために海外へ出張したこともあります。離農に歯止めがかからない中、農業が希望を持てる産業に変わっていくには何が必要なのか。そんなことを考えながら仕事をしています。

入社してからの一番の試練・失敗談。また、どう乗り越えたか

仕事中の写真

 支局時代に管内で死亡交通事故が続発した時期があり、安全運転の啓発も含めて交通事故のやりきれなさと向き合った記事を書けないかと考えました。関係者に話を聞こうと、事故で亡くなった30代男性の葬儀へアポなしで行ってみることに。しかし、沈痛な面持ちの遺族や涙に暮れる友人たちを前に、なかなか声をかけることができません。いたたまれず、そのまま引き揚げようかとも思いましたが「やるだけやってから帰ろう」と思い直し、罵倒されることも覚悟で故人の両親に話しかけ、取材の意図などを説明しました。両親は「そういうことなら」と取材を了承してくれ、後日、息子を突然亡くした悲しみや生前の思い出などを生の言葉で聞くことができました。掲載された記事に対して、遺族から感謝の手紙が届いたときは少し報われた思いがしました。

仕事をする上で大切にしていること

 慌てないことです。新聞には毎日締め切り時間がありますが、時間がない中で原稿を書かなくてはならないこともあります。焦って書くと内容に間違いが多くなりがちです。新聞記事で最も大事なことは正確さだと思っています。原稿を書くときは時間がないときほど「手は休めず、頭は冷静に」と心がけています。

道新で働くことのやりがい、魅力

 猟師のシカ猟に同行したり、カヌーで川下りをしたり、スノーモービルに乗って樹氷を見に行ったりと、取材を通じて北海道の自然と存分にふれあうことができます。一方、東京で政治や経済の中心に近いところに身を置いて仕事することもでき、時には海外出張することもあります。地域の視点を持ったまま、日本や世界に目を向けて仕事をできるのは道新ならではだと思います。

休みの日の過ごし方

 息子と遊んで過ごします。おもしろ写真をとるべく常にシャッターチャンスを狙っており、息子の人生初の「扇風機への『あ~』」をとらえることに成功しました。道内勤務時代は中型バイクに乗って北海道の風を感じていました。

休みの日